―――――――……… ――――――……… 野萩は席から立ち上がって、こっちに来る。 なっ……。 なにする気だろ…。 「これ、やるよ」 そう言って制服のズボンのポケットから取り出したのは、 「……チョコ…」 チョコだった。 「チョコでも食って、せいぜい勉強頑張れよ」 「………あ、……ありがとう……」 あたしはチョコを受け取って、野萩を見る。 こいつ…… なんでチョコ持ち歩いてるんだ……。