「はい。楽譜」 あたしはそう言って、楽譜を白崎に渡した。 「ありがとう。会長はなにしてるの? 俺、手伝うよ?」 …ほらね。 なんで、こう、 みんなに優しくするのか、分からない。 「…いい。一人でできる仕事だし」 あんたと居ると、落ち着かないし。 「そんなこと言わないでよ。 一人でやるより、二人のほうが早いし」 …ありがた迷惑や。 「……。」 こうなったら、もうシカトだよね。