バケルト

「ここ、私の家の隣じゃん」

「そうなんですか?」と日向が足を止める

「行くよ」とキシノが言う

「あぁ、すみません」と日向が本当にすまなそうに謝る

「はぁ、何を謝ってんだよ馬鹿かぁてぇ馬鹿じゃないかぁごめん」とキシノが足を止めて素直に謝る

「いえ、帰りましょうかぁ」と日向が言う

「あぁ、そうだなぁ」とキシノが歩き出した

数分後

でっかい家だなぁ何人家族だよ」とキシノが聞く

「この家に住むのは私だけです」と日向が言う

キシノが驚いた顔で「マジでなんで」

「いろいろ事情がありましてその…」と日向が黙り込んだ

「あぁ、悪い言いたく無いならいいよ」とキシノが日向を見る

「じゃあなぁ」と言って自分の家に入って行った

深夜……

「だぁ誰だ、うわぁぁぁ」と悲鳴がした

「今夜も死んだかぁ」

「やっぱりあいつかなぁ」と二人の影

「心欄さん、菊二さんが殺されたっす」