短編:誘い(いざない)【完結】


「あとね、帰る前にふたつ聞いてもいい?」

「何?」

「ルイスが家に来た時に私の名前呼んだよね? どうして知ってたの?」


 私は聞きそびれたことを聞いた。とても気になっていた事だ。


「……瑠璃が小さい時からずっと……この世界から見てたからだよ。偶然見た瑠璃がとても気になって、気が付いたら、好きになってた。その時、何時か迎えに行こうと決めた。瑠璃ならばこの世界で暮らす事ができると思ったから―――。そして、今日やっと迎えに行く事が出来た」


 ルイスは照れたように言った。

 それを聞いた私は顔が赤くなった。




 ―――私がずっと待っていた人はルイスだったのだ。