月明かりが綺麗な夜空の下店内では、当たり前の挨拶が交わされる。



『おはよ〜ございま〜すっ。』




『おはようございますっっ！ひとみさん。今日も綺麗ですねぇ』




…皆に言ってるだろといわんばかりのわざとらしいボーイのほめことばでひとみのお水の一日は始まるのだ。




そしてその誉め言葉は勿論のことしかと。



そしてすぐさまお客の状況をボーイに訪ねるのだ。





『今さぁ、ひーのお客って来てる？』




『あっ、はい。後から○○さんが来るみたいなこと他のボーイに連絡あったみたいなんでもうすぐ来ると思います！』




『あっそぅ、ありがとさん』




これはいつもの光景だ。



担当のボーイとのやりとりはいつも高飛車で入るのがキャバ嬢だと思っていた。



仕事をキッチリやっていたからなのだけれど、私はその店ではかなり人気の高いキャバ嬢でそのツンとすました態度は当たり前になっていたのだ。