目を開けた先には 陽がいた……… 「よ……う?」 息を荒くしながら立っていた。 上にいた啓さんはくすくすと笑った。 「王子様、いや、主人公のお出ましだ」 「うるさい。翠を返せ」 陽は睨みをきかせた。 「あはは怒んない怒んない」 啓さんは相変わらず笑顔のままだった。