5時限目、国語。 「あ、教科書忘れた」 陽がぼそっとつぶやいた。 うーん…… 見ぬ振りするのも嫌だな……。よし! 「陽。一緒に教科書見る?」 声をかける。 陽は少し意外そうな顔をして「ああ、じゃあ借りる」と言った。