そこはオレンジ色の世界だった。
白い帯のようなものがヒラヒラ浮いていてキラキラ輝いている不思議な世界だった。

次に気がついたとき、赤いセーターを着た肩位までのソバージュの女の人が無表情で目の前に立っていた。
「すごい派手な服」
と少し思い、周りを見ると、その女の人と同じような無表情の人たちがその前後に無数に並んでいた。
その人たちが並んでいる先には、こげ茶色の門か橋のようなものが見えた。
「私も並ばなきゃ」なぜそう思ったのか、今でもわからない。
でもごく自然にそう思って私は最後尾に並んだ。
並んでいると、急に右手がスウーっと肩の辺りまでまっすぐ持ち上がり、そしてぐいっと何かに引っ張られた。

そして、私は目を覚ました。

その手の先には、旦那がいた。