まるで何かを悟ったかのような声色だった。思わずセレビアは絶句してしまう。今まで見たことない空兎だからだ。
「“神杯”がなくなればさ、少なくとも誰も傷つけ合わなくてすむでしょ?」
一言。
たった一言で、その場が静まり返った。灰山が、すぐにそれを破る。
「じゃあ、何か? 傷つけ合わなかったらぶっ壊してもいいってか? たった一つの“奇跡”とはいえ、それで助かる者がいたとしても自分達が平和なれば、それでいいってのかよっ!」
「じゃあ、アンタにはみんなを笑わす方法……みんなの“奇跡”を叶える方法なんてあると思うの!? 知ってるの!?」
「知ねぇよ! 知ってたらこんなくだらねぇ奪い合いしているわきゃねぇだろう」
ぺっ、と、愚痴と共に灰山は唾を吐き捨てた。
返す言葉が見つからないのか、それともその現実を受け入れなければいけないというもどかしさからか、空兎の拳が震えた。
「それでもアタシは……みんなの“奇跡”を叶えたかった……」
涙混じりの声で、空兎は呟いた。
叶えたかった。
“かった”……?
「過去形かよっ!」
その言葉を聞いた仙太が叫んだ。
聞いたこともない、それも意外な人物の叫びに彼をよく知る者は驚きの表情を向け、空兎はそれすらもできずビクっと肩を震わせた。
「なんだよそれ……過去形ってことは諦めたって意味かよ? 散々僕を連れ回して、とんでもないことに巻き込ましておきながら最終的に出した決断がこれかよ! 空兎!!」
「せ、せっちん?」
ようやく空兎は、恐る恐るだが仙太の顔を向くことができた。予想通り、これまで見たことないようなご立腹顔だった。
「……諦めるなんてさ、空兎らしくないだろ?」
静かに、だが、確かな怒りがこもった仙太の声。しかし、これには空兎もどこか腹が立った。
空兎らしくない?
瞬間的に空兎の表情も怒りのそれへと変貌する。
「なによ、せっちん! らしくないって、せっちんにアタシの何が分かるっていうのよ!!」
「“神杯”がなくなればさ、少なくとも誰も傷つけ合わなくてすむでしょ?」
一言。
たった一言で、その場が静まり返った。灰山が、すぐにそれを破る。
「じゃあ、何か? 傷つけ合わなかったらぶっ壊してもいいってか? たった一つの“奇跡”とはいえ、それで助かる者がいたとしても自分達が平和なれば、それでいいってのかよっ!」
「じゃあ、アンタにはみんなを笑わす方法……みんなの“奇跡”を叶える方法なんてあると思うの!? 知ってるの!?」
「知ねぇよ! 知ってたらこんなくだらねぇ奪い合いしているわきゃねぇだろう」
ぺっ、と、愚痴と共に灰山は唾を吐き捨てた。
返す言葉が見つからないのか、それともその現実を受け入れなければいけないというもどかしさからか、空兎の拳が震えた。
「それでもアタシは……みんなの“奇跡”を叶えたかった……」
涙混じりの声で、空兎は呟いた。
叶えたかった。
“かった”……?
「過去形かよっ!」
その言葉を聞いた仙太が叫んだ。
聞いたこともない、それも意外な人物の叫びに彼をよく知る者は驚きの表情を向け、空兎はそれすらもできずビクっと肩を震わせた。
「なんだよそれ……過去形ってことは諦めたって意味かよ? 散々僕を連れ回して、とんでもないことに巻き込ましておきながら最終的に出した決断がこれかよ! 空兎!!」
「せ、せっちん?」
ようやく空兎は、恐る恐るだが仙太の顔を向くことができた。予想通り、これまで見たことないようなご立腹顔だった。
「……諦めるなんてさ、空兎らしくないだろ?」
静かに、だが、確かな怒りがこもった仙太の声。しかし、これには空兎もどこか腹が立った。
空兎らしくない?
瞬間的に空兎の表情も怒りのそれへと変貌する。
「なによ、せっちん! らしくないって、せっちんにアタシの何が分かるっていうのよ!!」



