青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)

§


 ねぇ、空兎。

 ここに来る前に「一つの“奇跡”でみんなが笑えることってあるか」って、訊いたよね?

 僕は、君を見ていて、漠然だけどその答えが出そうな気がするよ。

 うん、今なら答えられるかもしれない。




 いつの間にかウトウトと夢の世界に入っていた仙太は、風が森に吹き抜ける音で目が覚めた。

 夏が近いとはいえ、さすがに夕方の外は冷える。仙太は一度身を小さく震わせた。

「空兎たち……どうなったかな?」

 そう考えながら眠らないようにと立ち上がる。弱った体でこれ以上冷えては少し危険だと直感したからだ。

 だが、眠ったのが功を奏したのか、思ったより体が軽い。少し安心した。

(少しくらい様子見に行っても大丈夫かな?)

 自分の体と相談しながら考えると、ふと「あっ…」という、声と共にマリィの顔が思い浮かぶ。

「ここを動いたら不幸にされる……」

 ガクッとうな垂れた仙太だが、直後、背中より暴風に襲われて大きくよろめいた。

「えっ!? わ!?」

 困惑する中、フワッと体が中に浮いて仙太はさらにパニックを起こした。

「おっとと、暴れたら危ないですよ、仙太くん」

 耳に届くジョーの声に仙太はバタバタする手足を止めた。顔を上げると、いつものニコニコ顔のヒーローがそこに見えた。

 しかも、彼だけではない。

「これで揃ったわね」

「これが寄り道ですか」

 セレビア、そして、何故かレンカとかいう敵方の女の人も一緒だ。

「あの、これは一体?」

 仙太がジョーの片腕に抱えられながら疑問符を浮かべていると、セレビアが水晶玉を彼の目の前に出して見せた。

 そこに映っている映像を見て、仙太は概ね察する。

「なにか反論ある?」

 セレビアが微笑を浮かべて問う。

「いえ、お願いします!」

 仙太の強い声は、空飛ぶ絨毯の凄まじい加速に負けることなくセレビアの耳に届いた。