「………」
無言の抗議のつもりだろうか、殺気を孕んだ目で二人を睨んでいると、セレビアがクスリと笑った。
「気に食わない? でもね、それは私も同じなの。だから、行くのよ」
そう言ってセレビアはハットの穴に手を入れて何かを取り出そうと探る。
「どこへ?」
その答えは、ジョーが答えた。
「空兎ちゃんのところ……ですよね?」
「わかってるじゃない」
不敵な笑みと共にセレビアがハットから出したのは、空飛ぶ魔法の絨毯だった。
「皆さん、何かに掴まっていてください」
まるでセレビアと意思疎通しているかのようにジョーがヘリのドアを開け、機内に強烈な風が流れ込んでくる。機内にいる誰もが手近なものに掴まる中、空飛ぶ魔法の絨毯が風に乗って外に出て、ヘリと併走しながら宙に浮遊する。
まずジョーがそれに飛び乗ると、ヘリに向けて手を伸ばした。
「セレビアさん、跳べますか?」
「言ってくれるわね…!」
固定ベッドにしがみついていたセレビアは、そこからテンポよくドアの縁に手をかけ、次にジョーの差し伸べられた手を握ると、絨毯へと跳び移った。
「さすがです」
だが、セレビアは跳び移った衝撃で負傷した腹に少しばかり痛みが走っていた。傷は塞がったとはいえ、やはり激しく動けば傷に響く。
「当然よ」
しかし、セレビアは強がって見せた。そして、機内のレンカへと視線を送る。
「あなたはどうするのかしら?」
声を飛ばすと、彼女は迷った様子を見せることなくヘリから魔法の絨毯へと跳び移った。
「あなたを逃がすわけにはいきませんから」
「あなたも素直じゃないわね」
行きたいなら行きたいと言えばいいのに、とセレビアは思ったがそれを口には出さない。
何かを建前として、本懐を成し遂げたいという気持ちはセレビア自身もよく分かるからだ。
「それじゃ、行くわよ!」
「あ、その前に、寄り道お願いします」
「……おっけー!」
空飛ぶ魔法の絨毯が、すでに遠くの方に見えている森の湖へと舞い戻る。
無言の抗議のつもりだろうか、殺気を孕んだ目で二人を睨んでいると、セレビアがクスリと笑った。
「気に食わない? でもね、それは私も同じなの。だから、行くのよ」
そう言ってセレビアはハットの穴に手を入れて何かを取り出そうと探る。
「どこへ?」
その答えは、ジョーが答えた。
「空兎ちゃんのところ……ですよね?」
「わかってるじゃない」
不敵な笑みと共にセレビアがハットから出したのは、空飛ぶ魔法の絨毯だった。
「皆さん、何かに掴まっていてください」
まるでセレビアと意思疎通しているかのようにジョーがヘリのドアを開け、機内に強烈な風が流れ込んでくる。機内にいる誰もが手近なものに掴まる中、空飛ぶ魔法の絨毯が風に乗って外に出て、ヘリと併走しながら宙に浮遊する。
まずジョーがそれに飛び乗ると、ヘリに向けて手を伸ばした。
「セレビアさん、跳べますか?」
「言ってくれるわね…!」
固定ベッドにしがみついていたセレビアは、そこからテンポよくドアの縁に手をかけ、次にジョーの差し伸べられた手を握ると、絨毯へと跳び移った。
「さすがです」
だが、セレビアは跳び移った衝撃で負傷した腹に少しばかり痛みが走っていた。傷は塞がったとはいえ、やはり激しく動けば傷に響く。
「当然よ」
しかし、セレビアは強がって見せた。そして、機内のレンカへと視線を送る。
「あなたはどうするのかしら?」
声を飛ばすと、彼女は迷った様子を見せることなくヘリから魔法の絨毯へと跳び移った。
「あなたを逃がすわけにはいきませんから」
「あなたも素直じゃないわね」
行きたいなら行きたいと言えばいいのに、とセレビアは思ったがそれを口には出さない。
何かを建前として、本懐を成し遂げたいという気持ちはセレビア自身もよく分かるからだ。
「それじゃ、行くわよ!」
「あ、その前に、寄り道お願いします」
「……おっけー!」
空飛ぶ魔法の絨毯が、すでに遠くの方に見えている森の湖へと舞い戻る。



