青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)

「クヲンくん、マリィ……」

「空兎さん、お久しぶりです」

「そのネタ、もういいって」

 マリィのボケにクヲンが突っ込む。微笑ましい二人のやり取りを見て空兎は、やきもちを焼く以前に安心した。

 クヲンが、何だかいつものクヲンに戻ったようで、嬉しかった。

 そんな気分をぶち壊すかのように、また銃声。

 リロードが終わった灰山の拳銃から発射された弾丸は、ルミネの足元に撃ち込まれた。

「………ただの誤射ではないようだな?」

「俺がそんなヘマするように見えますか? ボス」

 首だけを灰山に向け睨むルミネに対して、銃口を突きつけながら冷徹に見下ろす灰山。

 主従関係とは思えない様が空兎の目の前で繰り広げられていた。

「ねぇ、さっきからアタシ、話についていけてないんだけど!」

 灰山の抗議に灰山は耳を貸そうとはしないが、クヲンが変わりに説明する。

「言ったろ。そいつが全ての根源。……マリィを利用することで、“奇跡の条件”を満たし、自分の娘を目覚めさせようとしていたんだ」

「え?」

 一瞬、信じられない顔となった空兎が視線をルミネに移す。彼は、それに抗議することなく目を伏せていた。

 その口が徐に開く。

「……僅かな可能性に賭けるより、百パーセント叶う、確実な選択をしたまでだ」

 ルミネがあっさりと告白したのは、元より話すつもりだったのだろうか。重く、ゆっくりとした口調だった。