青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)

「ふぅ、仕方ないわね。ヒーローくん。あなたは空兎達を追いかけて!」

「え?」

「早く行って! 彼女に私は殺せないの。私が死ねば“魔法使いの森”には行けなくなるからね。あなたが彼女を相手するより、私がしたほうが有利なの」

「………」

 ジョーは逡巡したが、ゆっくりと考えている時間はない。

 ここはセレビアの考えを信じることにした。

「セレビアさんには助けられてばかりですね」

 微笑を向けてジョーは走り出した。その背中をセレビアが見送る。そして、彼の無残な背中に気づいてハッとする。

「………ホント、無茶しないでよ」

 小さく呟いた後、レンカに向き合い。すぐに魔法を練る。


 まずは風魔法。


-風の刃よ! 切り裂け!-


 目に見えぬ風が、かまいたちとなってレンカに襲い掛かる。レンカは僅かに体を動かし、回避しようとするが、完璧に避けることはかなわない。

 レンカの左腕の皮膚が風によって切り裂かれる。痛みでレンカの表情が歪むことはない。

「まだ終わらないわよ! バン!」

 指を拳銃の形に作って得意の炎魔法を撃つ。レンカはその軌道を見切って、寸でのところで
しゃがみ込んで回避する。直後、その体勢から全身をバネにしてセレビアに飛び掛った。

「!!」

 セレビアが驚いたときにはすでにレンカは眼前に迫っていた。


 そして―――


 風を切り裂く音と共に、セレビアは首筋に痛みを感じた。