(空兎、晩飯も全然食べないなんて……大丈夫なのか?)
朝食を作りながら、仙太は思った。
台所のテーブルには今朝、回収したばかりの空兎の夕食用のトレイと昨日の昼食トレイがラップにかけられて並べて置かれている。
気が変わって、後で食べる気になったとき、彼女が物足りなくなったらいけないからと、こうして残しているのだ。
だから、時間が経って腐る生ものは一切使っていない。仙太なりの配慮だった。
そして仙太は今、三尾の鮭が良い具合に焼けるのをじっと待っていた。
「あ、おはようございます」
「あぁ、おはようございます」
耳に心地よく聞こえてきたマリィの声に、仙太は振り返って応える。
マリィは、あの後から甲斐浜家に来てもらい、泊まってもらった。
傷心の空兎と二人きりになるのが、仙太としてはどうにも気まずかったからだ。幸いなことにマリィが快く承諾してくれたので、とても助かった。
結局、空兎は部屋に籠りっきりという結果となったが、その分、二人でこれまでの経緯の話を合わすことができた。
仙太は、“奇跡の起こし方”という本を学校の図書室で空兎が見つけてから始まった出来事の数々を、マリィは、クヲンと出会い、彼と過ごした数日の日々を話した。
そして、自分が誰かを不幸にしてしまったがために、今、クヲンがあの組織に関わっているということを仙太に告白した。
マリィは、そのことで仙太に責められると思っていたが、仙太は責めることはしなかった。
朝食を作りながら、仙太は思った。
台所のテーブルには今朝、回収したばかりの空兎の夕食用のトレイと昨日の昼食トレイがラップにかけられて並べて置かれている。
気が変わって、後で食べる気になったとき、彼女が物足りなくなったらいけないからと、こうして残しているのだ。
だから、時間が経って腐る生ものは一切使っていない。仙太なりの配慮だった。
そして仙太は今、三尾の鮭が良い具合に焼けるのをじっと待っていた。
「あ、おはようございます」
「あぁ、おはようございます」
耳に心地よく聞こえてきたマリィの声に、仙太は振り返って応える。
マリィは、あの後から甲斐浜家に来てもらい、泊まってもらった。
傷心の空兎と二人きりになるのが、仙太としてはどうにも気まずかったからだ。幸いなことにマリィが快く承諾してくれたので、とても助かった。
結局、空兎は部屋に籠りっきりという結果となったが、その分、二人でこれまでの経緯の話を合わすことができた。
仙太は、“奇跡の起こし方”という本を学校の図書室で空兎が見つけてから始まった出来事の数々を、マリィは、クヲンと出会い、彼と過ごした数日の日々を話した。
そして、自分が誰かを不幸にしてしまったがために、今、クヲンがあの組織に関わっているということを仙太に告白した。
マリィは、そのことで仙太に責められると思っていたが、仙太は責めることはしなかった。



