海は、顔を上げ、

「涼ちゃん。俺、サッカーしたいんだ。もう一度やってみたいんだ」

そして、頭を下げた。

そうすると、涼介さんが、

「分かった。そこまで言うんなら社長にかけあってやるよ」

「本当ですか??」

「ああ。俺が嘘を言う男に見えるか??」

「いえ。あの、明日海は撮影と取材をするそうです。」

「はぁ??海も一緒に行ったんだろ??」

俺は口を閉じた。すると、

「涼ちゃん。さっき龍と喧嘩したんだよん。だから・・」

「ったくお前らいい加減にしろよな」

「すみません」

「ごめんね。涼ちゃん」

そう、俺達は涼介さんに謝ると、

「仕方ねぇなぁ。まぁ、お前らしいけどな。海、お前は明日遅れて学校に行け!!」

涼介さんは笑いながらそう言ってくれた。

「分かったよん」

「じゃあ、今日は遅いから送る。玄関前に出ておけ!!車まわしておくから」

「涼介さん。今日はバイクで帰ります」

「分かった。気をつけるんだぞ」