~鈴サイド~

やっと写し終わったぁ♪♪
これで帰れる~。よし、先生に提出だぁ。

私は、無我夢中で走り職員室に向かった。

ガラガラ。

「失礼します」

そう言い前川先生の前まで向かった。

「お~天宮。数学の宿題がまだだったそうだな~」

「はい。あの~川田先生ゎ??」

川田先生とは、いつも数学の宿題がもの凄く多く、厳しくて長い髪を後ろで束ねた先生。

「さっきまでいたんだがなぁ~。」

前川先生は、いつものん気だ。

「そうですか」

私は、肩をがっくり落としトボトボ歩いて職員室を去ろうとした時、

「先生が渡しといてやろうか??」

「いいんですか??」

「ああ」

良かったぁ~。これで川田せんせいに怒られない。

「お願いします。では失礼しました」

「気をつけて帰れよぉ~」

先生はバナナの皮をむきながら言いました。
先生はのんきだなぁ~。まぁそんな所が生徒から人気あるんだけどね。

職員室から出て廊下から外を見ると真っ暗。

「嫌だなぁ。急いで帰ろうっと」

カバンを取りにいき急いで外に出た。公園の近くを通りかかると、不良の男の人達が三人程いて、早足で帰ろうとするとこっちに向かって歩いてきた。絡まれませんように・・。

ダッシュで逃げようとすると囲まれた。怖いよぉ~。

「なっ・・・、なんですか??」

あたしは震える声で男の人達に尋ねた。

「震えちゃってるよ~。か~わいい~」