「あ、あの!」
「あれ?蜜子ちゃん、こんな所で何してるの?」
「恋くんのこと…バカにするのは…やめてください」
弱い私!
もっと強く言わないと!
って無理か…。
相手はあのアルスだもん。
ここで変なこと言ったら確実に恋くんに影響が出る。
「してないよ。ただ彼には才能がある。でもそれは男としてじゃなく女として」
「で、でも、男としてモデルをしてる方が売れてるじゃないですか!」
「それは違う」
「違う?」
「アルスの撮影では絶対に男の子は使わない。だけどカメラマンが恋くんを指名する理由わかる?」
私は首を横に振った。


