「あの…もう一度言ってください?」 「言わない」 「お願いしますぅ」 「二度と言うか、アホ」 「次はしっかり聞くから…。お願い!」 私は両手を合わせて頼む。 無理かな? 言ってくれないかな? じーっと恋くんを見つめると…… 「あーわかった。わかったから…んな見つめんな」 顔を赤くして私から目線を逸らした。 やった! もう一度、言ってくれる! 今度こそはしっかり聞くぞーっ。