3番目の高度合成数。-年下のキミと-

「帰り、ここから自転車だと実句さん疲れると思って。うちの近くの駅に置いてきてます。

駅からは自転車で送りますね」


 送ることがすでに前提になっているみたい。

 うーん、なんて気を遣ってくれる子なんだろう……。


「ありがとう」

 素直にお礼を言うと、大志くんは首を振る。


「僕がしたいだけですから」

 そうフッと微笑む顔に、今日もドキリとしてしまった。


 歩き出してから、大志くんが上半身を少し傾けるようにこちらを向いた。


「今日はワンピースで可愛いですね」

 無邪気な笑顔でそう言ってくれる。


「ありがとう……」

 ちょっと恥ずかしくて俯きがちにお礼を言うと、大志くんは満足そうにもう一度ニコッとしてから再び前を向いた。