「……」


 相手によるって……。

 私なら嬉しいってこと……?

 って、そんな深い意味ないってば!!
 生理的にダメじゃない程度だよ、うん、うん!!

 そう思ったはずなのに、

「実句さんも、こっちの食べますか?」


 なんて大志くんが自分の料理を指差しながら首を傾げたので、慌てて下を向いてしまった。


「いいっ。なんか意識したら恥ずかしくなった」

 って、なんで正直に言ってんの私! 頬に手を置くと心なしか熱い気がする。


 そんな私を見て大志くんは柔らかく微笑んでいた。

 その大人びいた笑みに、余計顔が火照ってしまう。

 私ってば、まだお酒が残ってるのかな……。