「実句ちゃん、ご飯も食べて行ってくれるでしょう? 大志ももうすぐ帰ってくると思うから」

 話が終わるのを待っててくれたらしいおばさんが、ビールを運んできた。


 おばさんまで嬉しそうなのは気のせいじゃないよね?


「そうだ」


 ふと思い立ち、ビールを開けようとするおじさんの手を阻止する。

「おじさん。話しのついでに、うちのソフトの使い方、覚えませんか?」

「んん~?」

 また渋い顔に戻ったおじさんの手を引いて、強引にパソコンの前に座ってもらう。



 おじさんの会社は、私がサポートしている会計ソフトを使ってくれていると言っていた。


 インターネットからお試し版をダウンロードして早速おじさんに説明を始める。


 迷惑そうな顔してるのは見ない振り!