「俺は、お前とのことは責任を取るつもりだ。

俺がまた本社に戻ったときに、実句が待っていたなら……」


 そこで朋くんは一瞬下を向いた。けど、すぐに私の瞳を真っ直ぐ見据える。



「その時は、結婚する」


 静かに、でもはっきりと、朋くんはそう言った。



 二人の間で結婚の話なんて出たことなかったのに。



 結婚する、だって。そんなことも決め付けちゃうの?




 私はとっても呆れながら。

 でも、とっても嬉しくて。


 この人のお嫁さんになるのか、なんて想像しようとしただけで顔が緩んでしまって。





 頷くのが精一杯だった――。


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