「行っちゃうんだ……?」

 ショックを受けて、それ以上言えなかった。


「福岡では寮に住む。多分、一年か二年か……」


「そんなに!?」


 ビックリして思わず大きな声を出してしたまった。案の定、朋くんの眉が不機嫌そうにピクリと動く。

 大きな声を出すなんて恥ずかしい、きっとそう思ってるはず。



 でも朋くんは、お説教の変わりに息を吐くと、テーブルの上の私の手を握った。



「待てとは言わない。待てるようなら、待ってればいい」


 静かに話し始める朋くん。