「もしかして中間テスト?」


 私が聞くと、大志くんはうな垂れた上に、さらにガックシと肩を落とした。


「はい……。さ来週の水曜から金曜日までです」


 それを聞いたマスターがすかさず口を挟む。


「じゃぁ、来週の水曜日からテスト終了まで、バイトなしだな」


「……」


 大志くんがマスターに恨めしそうな目を向けた。


「睨んでもダメなものはダメ!」


 マスターに一蹴されて、大志くんは大きく溜め息をついた。


「……」

  大志くんが今度は、何か言いたげな表情で私を見ている。


「ん?」


 助け舟とか? それは無理だよ?


「……何でもないです」

 そしてまた、大きな溜め息をついた。