なんてぼんやり見ていたけど、ふとその制服が、大志くんと同じ色なことに気が付いた。
同じ学校かな? 学校から近いところだし、有り得るね。
――とりあえず、大志くんが戻ってくる前に一息入れよう。
自販機を探して吹き抜けの二階まで来たとき、さっきまでいた一階ロビーに自販機があるのが見えた。
無駄な労力にガックリしながら何気なくロビーの奥を見ると、人が二人、立ち話をしている。
「あ……」
その一人は大志くんだった。
大志くんと、さっきのポニーテールの女の子だ。赤いシュシュが目に入る。
やっぱり同じ学校、しかも知り合いだったらしい。
大志くんがスッと室内の方角に進もうとすると、女の子が大志くんの腕を掴んだ。

