3番目の高度合成数。-年下のキミと-



「……」


 深呼吸をしても、胸の高鳴りは収まりそうにない。




 大志くんの褒め言葉なら何度か聞いたのに、何でこんなにドキドキしてるんだ……。


 ――ジュースでも飲んで落ち着こう。



 そう思ってロビーに出ようとしたとき、突然入ってきた人にぶつかりそうになった。



「すいません」

 謝ってきた人を見ると、ポニーテルの可愛い、制服姿の高校生だ。


 その女の子は室内をキョロキョロと見渡すと、何かを探しているように急ぎ足で中に歩いて行った。赤いシュシュがやけに印象に残る。



 私も高校生の頃よくポニーテールにしてたなぁ。