「香子さん…苦しいよう…」

「翼…、もっと後で言えばよかったのかな…ごめんね」


後で言ったら後で言ったであたしは傷を負う。

そんなの確実なの。

わかってるよ。

結局、あたしは弱い。

ごめんね、強くなれなくて。

もっと、強く、強くなりなかった。

自分のためにただただ強くなりたい。

香子さんはあたしのことを人一倍傷つきやすいと言った。

知ってる。
知ってる。
だからこんな風なんだよ。


自分を守ることすらできない。
とてもとても弱くて儚い。

ここにいることすら、自信もないし不安になる。

あたしはここにいていいのだろうか?

そんなことばっかり考えてるの。

誰かに存在を認めてもらいたいなんて思わないよ?

その前に自分で自分の存在を認めなくちゃいけないから。

桜井翼がいる意味を…。