「風見には聞いてないんだけど~」 「あ、でも本当だから…」 亮君の嘘にのるしかなかった。 『またね』と言って千佳ちゃんは他の子の所へかけていく。 ふいに琴美が思い浮かんだ。 やっぱり、思い出しちゃうよ。 いつだって暗い狭い世界にいたあたしは明るい広い世界には慣れない。 「どんどん頼ってよ、俺が1番近い存在なんだからさ」 だから、怖いのにな。 いなくならない保証はできないんだから。