ブランドのスクバがズラーッと並ぶ棚を通り過ぎノーブランドのスクバを眺める。 「翼、あっちでもいいのよ?」 「ううん、あたしこっちがいい!」 ブランドじゃなくたっていい。 誰かの手作りならそのひとつひとつが大事なブランド。 「我慢しなくていいわ」 してないよ、我慢なんて…。 あたしが選んだのは隅に小さな雪の結晶が刺繍されたスクバ。