洗い物も終わり2階の自分の部屋に閉じこもる。

窓の外から女の子の話し声。

学校…――。



行きたいな、あたしも学校行きたいよ。




あたし、今いくつだっけ?




あの日からあたしの時は秒針さえ動かない錆び付いた時計、電池を取り替えることもできずにあの時のあの時刻のまま。





「お父さん、お母さん、元気?今日あたしね、嫌な夢見ちゃった。あと、ごめんねお父さん。あたし、あの時お父さんに言われた言葉、まだ思い出せないよ」




部屋の真ん中にある小さなテーブルの上に笑顔の両親の写真に話しかける。
あの日あたしが両親を撮った時の写真。
バックには観覧車。
これが両親2人の最後の写真。