あたしは学校に行きたいって言ったの。 届いてないの? 気付いてよ―――。 足を引きずりながら部屋へと向かう。 そしてテーブルに写真を置いた。 「お母さん、空耳かも知れないけど叔母さんがあたしのこと“翼ちゃん”って呼んだよ、お母さんのことも…“陽子姉さん”って…―――。あたしさ、学校に行きたいんだ。小羽根っていう所、亮君も通ってるんだよ。学校なんて………、何年ぶりだろ―――――」