隣の甘々彼氏 -甘すぎる危険な毎日-



あちゃ―…言い方悪かったかな…あたしダメだなぁ…。



「感じ悪―っ!!」なんて実咲の仲間達の声が音楽室に響く。




「感じ悪って…あたしそんなつもりじゃないし」

「そ―いう態度がムカつく」




なによ…そ―いう態度って…。




「ちょっと実咲さんたち!!いがみあうなら音楽室から出てって!!!!迷惑よ!!」

「…チッ」




舌打ちしてるし…。




「出ろ」

「……はぁ…」

「美愛…」

「大丈夫だよ…心華」




 バンッ!!


ドアを思い切り閉めて実咲たちは音楽室を出て行った。




「先生…ごめんなさい。すぐ戻ります」

「大野さん…」




あたしは先生に謝り、音楽室を出ようとドアに手をかけた。




「大野!!」

「え?」




あたしを呼びとめたのはバスケ部の友裕(ともひろ)。




「………アイツに負けんなよ」

「え…」

「そうだ。頑張れ大野!!」

「あんなヤツボッコボコだ!!」




チラッと京哉を見た。



京哉は…あたしになんにも言ってくれないの?



どさくさに紛れて言ったってバレないでしょ…?