教科書を捲っていると、1つの歌が目にとまった。
この歌…なんだろう…。
なんだかあたしみたい…。
まぁ京哉がそう思ってるとは思わないけど…。
あたしは本当に京哉に…愛されているのかな…?
「…さん…大野さん!!」
「え…あ…はい!!」
「聞いてる?」
「…はい。聞いてます」
「じゃあよろしくね?」
……………はぃ?
「…心華?なにが?」
「あんたねぇ…」
心華はため息をもらした。
「…合唱コンクールの伴奏」
「…え?」
「あたし課題曲。美愛は自由曲」
「…え。自由曲なに?」
「これ」
心華が指さしたのはあたしが見ていた歌だった。

