「それじゃ、海と渚は大変なんじゃないかしら?」 柚璃の言葉に葵も頷いていた。私は嫌な予感しか起こらない。 「海と渚って、今年の人気投票で一位だったもんね。」 あー、やっぱり… 私は溜め息を吐いた。 「けど、2人共外の世界でも人気ありそうだよね。」 「本当に。大変だったわよ。」 今度は美優が溜め息を吐いた。 私も、あの日々を思い出す。 「2人共学校で凄いモテて、朝は正門前で行列が出来るし、下駄箱は溢れてるし、机の上にはもう乗らないし、放課後は帰ってくるの8時だし、もう大変だったわ。」