俺は咄嗟に一歩後ろに下がった。
何で…
そのことは、俺以外知らない筈…!
少女はもう一度微笑むと、ベンチから降りた。
身長差から、自然と俺は見下す形になる。
「居場所をあげようか?」
「っ…!」
俺は耳を疑った。
「居場所をあげてもいいけど、一つだけ条件がある。
全てを、捨てること。」
「えっ?」
俺の反論も無視して、少女は歩き始めた。
「っ…待て!」
追いかけようとした俺を遮るように、大量の桜の花が視界を覆う。
視界が晴れたときには、少女の姿は無くなっていた。
「…何なんだよ。」
俺の声は、空しく響く。
卒業式まで、あと3日ーー

