「いやー、まさか葉だったなんてな。」 俺の前を歩いている梶野さんが話しかけてくる。 「教育実習生が来るとは聞いてたけど、まさか葉だなんて思いもしなかったぜ。」 「俺もですよ。まさか梶野さんのクラスにお世話になるとは…。」 俺達はお互いに笑い会う。 梶野さんは大学の先輩。入学したとき、学園出たてで右も左も分からない俺の世話をしてくれた。 教師になったとは聞いてたけど、まさかこの学校だったとは… 世の中はつくづく狭い