another spiral


「っ!?」

俺は一気に起き上がった。

「っ…お前…!」

声の正体である少女は、ニッコリと笑う。

「お前、一体何者なんだ?」

俺の質問に少女はわざとらしい悩む素振りを見せた。
そして、屈託の無い笑みをみせる。

「お伽話の中の『とある人』…かな?」

何故俺に聞く?
つうか、余計怪しいんだけど…

「居場所、見つからなかったでしょ?」

「…。」

今更コイツが何言おうが、俺の心は酷く落ち着いていた。