「…サヨナラ、母さん。」 受話器から聞こえてくる声を無視して 俺は強引に電話を切った。 本当は、どこかで分かってた気がする だけどどうしても信じられなかった 母親は新しい夫と新しい家庭を築いてる 俺の居場所は、最初から無かったんだ だから、サヨナラだ 俺はもう二度とあの人に会うことは無いだろう それが、俺の新しい使命なんだからーー 目から涙が一粒流れた。 俺は強引に腕で拭って、部屋に帰って行った。