「危なかったな、海。」 俺を引っ張ってくれた渚がその場にしゃがみ込む。 「悪い…助かった、渚。」 辺りを見渡すと、ここはどうやら生物室らしい。愁や夾もここにいた。 けど愁は耳当てをつけている。さっきそんなのつけてたっけ? 「皆無事…なのか?」 「これが無事に見えるか?」 そう言って愁は着けていた耳当てをとった。 そこから出てきたのは ゾウの耳だった。