「…俺、前に美和に言ったんだ。 良明くんと美和が別れたその日のことだから、わからないと思うけれど」 私の、失った記憶。 その中で冬馬兄ちゃんが私に言った言葉…。 少し考えた後、冬馬兄ちゃんはゆっくりと話し出す。 「…俺は、あの日の言葉を後悔している。 あの時ちゃんと隠さずに言えていたら、今とは違う結果になっていたんじゃないか…って」 そして私を見つめ、ハッキリとこう言った。 「幼なじみとして以上に俺は、美和が好きだ」