美和の数日間…。
それは私と冬馬さんのこと、そして良明のこと。色々あった数日間。
『本人はまだ良明くんと付き合ってるつもりらしい。
良明くんと話したがってるんだけど、携帯は事故で壊れたってことにしてまだ触らせていない。
…今後どうするかはまだわからないけれど、バイトが終わった日、美和の家に寄ってくれないか?二人に会いたがってるんだ』
「…わかった」
『じゃあ、おやすみ』
ピッ、と通話を終えると同時に良明が襖を開ける。
数日間同じ部屋で過ごしていたため、パジャマ姿やノーメイクだということはあまり気にならなくなった。
それよりも今は、良明に話さなきゃいけないことがある。
「…美和、まだあんたと付き合ってると思ってるんだって」
それはつまり、良明の元カノの存在や良明がしてきたこと…それを美和は知らないということになる。
「…美和に会ったら、なんて話す?」
事実を話すか、それとも何事も無かったかのように付き合い続けるのか…良明に問うけれど、答えは返ってこない。
黙ったまま私を見つめ、そして目を伏せた。



