そう笑った良明は襖の向こうに消えていく。

…努力する、と笑った顔はとても穏やかだった。
全てを受け止め、全てを変える為に笑った顔。そう見えた。


(…なんであんなこと言ったんだろ)


…見ててムカつくとか、一緒に居たくないとか…確かにそう思う時もある。
だけどそれが全てではない。
それを私は知っている。

良明とYくんが違うってことは、もうわかってる。わかっているのに…。


「…おやすみ」


そう小さく返し、布団に潜り込んだ。