「はやちゃんっ」 そう呼ぶと めんどくさそうに、 でも照れくさそうに 上を見上げる彼。 「待っててっ。」 散々待たせたくせに そう言って教室を飛び出して 一気に階段を駆け抜けて 抱きついた。 「待っててくれたの??」 「そう。」 「めんどいのに??」 「...そう。」 少し顔を背ける彼の顔が 珍しく紅いから、 私は少しいじめたくなった。 「なんで??」 にやにやがとまらない。 はやちゃんが こっちをちらっとむく。