目指すはただ一つ。
会場から出て行ってしまった
背中。





人気の無い裏庭にぽつんと
見えたその背中に、
私は思いきり抱きついた。




その背中の持ち主は
びくりとしたけれど、
こちらを向くことはしなかった。
だけど私は真っ赤なその耳に
答えを見つけて
言葉がついに口から飛び出した。












「好き。」