兎心の宝箱2【短編集】


一人呟いた彼の目に、炎に巻き込まれるメビウス1が見える。どうやら予め展開されていた魔法陣に引っかかったようだ。

「アンタみたいな良い女が硝煙の匂いをさせて、命を落とす。全く悲しい世の中だよな」

ナイフを握る力が抜けていく。

「安心してくれ。みんな待っているし、俺もすぐに追い掛ける」

もう一つのワイヤーが外れる。急降下を開始したドラゴンから振り落とされる。