「…おい。誰が炭を作れと言った?」
広間に集まった隊士達の前に並ぶのは、あたしが作った夕食。
「土方さん、失礼にも程があります。少し焼きすぎただけです。」
「これ、原形は何だったんだ?」
永倉さんが"それ"を持ち上げる。
「魚ですけど。」
隊士達は言葉をなくした。
「何なんですか?みんなして。食べないんだったら、処分します。」
あたしが俯きながら言うと、彼らは意を決して箸を取る。
「せっかく咲夜が作ったんだ。頂こうぜ。」
初めに手を付けたのは、原田さんだった。
「そ、そうだな。もしかしたら、味はいけるかもしんねぇしな。」
その言葉で、次々と箸が動き出す。