-んっ
目が覚めると、格子が見えた。
あたし、どうしたんだっけ?
起き上がろうとするが、手を縄で縛られていて、身動きが取れない。
「土方さーん。目覚めたようですよ。」
男の声が、あたしの耳に届く。
誰だ?
ってゆーか、ここどこだ?
「僕は、沖田総司と申します。
そして、ここは新撰組の屯所です。」
あたし、声に出てたか?
「聞きたそうな顔してましたよ。」
うっわ、こいつ読心術使えるな…。
「…ってか、沖田総司?新撰組?あんた頭おかしいんじゃない?
時代劇の撮影とか勘弁して。」
「サツエイ?何ですか、それ。
あなたの方こそ、何を言っているのですか?」
あたしは頭が真っ白になる。