「寝癖、直ってねぇし」


翼はあたしの寝癖を手ぐしで直してくれた。


「恥ずかしい…」

「ま、椎花らしくていいよ♪」


あたしらしい?

あたしっていつも、こんなだらしないやつ…なのかな?


「気にすんな♪行くぞ」


あたしは翼に腕を引っ張られて、歩き出した。