「もしもし…?」
『はーい』
「浩平、か?」
『もしかして翔太!?』

俺が電話した相手は神野浩平。
俺が大阪に住んでいた時に仲が良かったヤツだ。

「あのさー…今日暇?」
『暇やけど…なんなん?』
「俺今から大阪行くから迎えに来て」
『あーうん…ってはぁ!?』

そりゃ浩平が驚くのも分かる。
だって今まで1度も大阪に帰らなかった俺が今から行くなんて言うから。

「悪いな、急に」
『いや、別に大丈夫やけどさ…どうしてまた?』
「それは大阪着いてから話す」
『ん、分かった』