ピンポーン

俺は今香奈枝の家の前に居る。
あれから1週間は経ったが、まだ香奈枝は学校へは来ていない。
メールをするが返信がない。
さすがに心配になった俺は直接会うことにした。

「あら、翔太くん!」
「こんにちは。香奈枝居ますか?」
「あー…。居るんだけど、誰とも会いたくないって…」
「そう、ですか…」
「でも翔太くんなら大丈夫かもね。とにかく入って?」

おばさんは俺を家の中に入れてくれた。

コンコンッ

香奈枝の部屋をノックすると、香奈枝の元気のない声が聞こえた。

「…誰?」
「俺。翔太」
「帰って」
「嫌だ」
「お願いだから」
「帰らねーよ」